終活とは自分らしい人生を送るために
「終活」という言葉も今では一般的になってきましたね。「子供は就活、親は終活」なんて川柳もありましたね。
終活(しゅうかつ)とは「人生の終わりのための活動」の略。人間が自らの死を意識して、人生の最期を迎えるに当たって執る様々な準備や、そこに向けた人生の総括を意味する言葉である。
終活とは、自分自身の人生の終末期(エンディング)について考えることによって自分自身を見つめ直し、人生を有意義にしていくためのものです。最後まで自分らしい人生を送るための準備といえますね。
もちろん、終活を考える年代によってさまざまな形があります。定年で仕事をリタイヤされた方はこれからどうやって自分の生活を充実させようかと考えていることでしょう。
40代~50代の現役世代の方でも、自分の老後について今から考えてたり、準備をされている方もいるでしょう。また、自分のことではなくとも、自分の両親の介護や終末期などについて心配して色々考えている方もいるでしょう。
終活の背景には日本の高齢化
そもそも終活という言葉はいつ頃から出て来たのでしょうか
2009年に終活に関する書籍が出版されたことを機に徐々に広がりはじめました。2011年に映画「エンディングノート」の公開や、2012年は「ユーキャン新語・流行語大賞」でのトップテン選出されました。その頃から一種の社会現象となりマスコミでもさかんと取り上げるようになりました。
また、当時の時代背景としてちょうどそのころいわゆる「団塊の世代」(「第一次ベビーブーム」と呼ばれる1947年から49年の3年間に生まれた人たち)が定年退職を迎える年齢となり、日本の高齢化を象徴する言葉の一つとして終活が大きく取り上げられ一般化してきました。
終活の目的は人生の最後を整理すること
人間誰しも年齢を重ねれば、自分の健康が気になり、祖母や両親など身内の「死」も体験します。このように「病気」や「死」と向き合う機会が増えますが、終活を行うことによって、自分の置かれている状況を客観的に把握する良い機会になります。
例えば、自分自身のこれまでの人生を振り返ったり、残された家族のことを考えたり、友人、知人や今までお世話になった人たちへの思いを綴ってみたり、やってみたかったけど出来なかった夢などを書いてみるなどです。そうすることで、残された時間の中でできること・できないことを整理できます。
終活とは、若い人たちが描く人生設計とは違う、もっと現実的なものと考えられるでしょう。このような具体的な準備や整理ができてこそ、残された家族の負担も減らすことが出来ると考えます。
死と向き合い、限りある時間を良いものに
終活は、限られた自分の人生を全うし、残される家族のために行う大切なものです。自分の老後について考えたいという方は、年齢に関係無く思い立ったその日から始めてみてはどうでしょう。
また、現在両親や義理の両親を介護中の方は、残りの時間を充実させるためにも、終活を勧めてみてはいかがですか?
最後まで自分らしく生きるためには終活は必要なものです。死から目を背けず、限りある時間の上手な使い方を考えることが重要ではないでしょうか。