30代からの終活について
「エッ!30代から終活?全然考えられない!」人生100年と言われる今の時代、まだまだこれからの年代の30代は、ほとんどの方がこんな考えではないでしょうか。しかし、この記事を読まれているあなたは、やはり終活という言葉が気になって読まれているのではないですか?
実は、若い世代でも終活を始める方が増えているようです。なぜ若い世代から終活を考えているのでしょうか?今回は、30代からの終活について考えてみましょう。
「終活は自分には関係のない」と思っている30代の方も、これを読むと終活を始めてみようと意識が変わるかもしれませんよ。
さて、30代とはどんなイメージの世代なのでしょう?一般的には、まだまだ若く元気なイメージで、仕事も体力で頑張れる自信があり、忙しいながらも充実している世代ではないでしょうか。
また、結婚して人生の転機が訪れ、子育てなどライフスタイルが変化するのも、この30代が一番多いのではないでしょうか。
一見、「死」からはとても離れたイメージにありますが、30代と終活との関係はどのようなものなのでしょう。
そもそも終活とは
終活とは、人生の終末期について考え、最期まで幸せな人生を送れるようにすることで、人生の終末を前向きにとらえて言葉です。
従来日本では、終末期や死について語ることは、縁起でもないこととされ、避けられるべき話題とされていました。
しかし、高齢化が進み、終活に関する書籍が出版されたことや、2011年に映画「エンディングノート」の公開、2012年の「ユーキャン新語・流行語大賞」でのトップテン入りなどがあり、その頃から一種の社会現象となりマスコミでもさかんと取り上げるられるようになりました。
こんなこともあり、自分の希望通りの終末期を迎えるためには、事前に準備することが必要で、いざというとき家族や周りの方への負担を最小限に抑えたいと考える方が多くなりました。
終活は終末期や死を前提としていますが、自分の人生を有意義なものにするためのポジティブな活動です。
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30代から始める終活の内容
それでは、まだまだ人生が長く、死とはかけ離れた年代の30代の方は、どのように終活を行って行けば良いのか。
終活を行っている中心世代の60代・70代の方と、終活の内容に違いはあるのでしょうか?
エンディングノートを書いてみる
まずは、いわゆる中高年の方が始める終活と同様にエンディングノートを書いてみることをお勧めします。
エンディングノートを書くことで、自分自身の情報が整理され、これまでの人生を振り返ることもできます。それでは、エンディングノートに具体的に書くべきことは何なのでしょうか?
自分自身のこと(基本情報)
・運転免許証
・マイナンバー
・本籍地
・保険証やパスポートの保管場所
医療・介護について(将来のことも含めて)
・かかりつけの病院
・重病だったときの告知の要不要
・延命措置の要不要
・介護が必要なときに希望するサービス
お葬式・お墓について(希望すること)
・菩提寺や希望の葬儀社など
・葬儀で流して欲しい音楽
・遺影として使って欲しい写真
・葬儀に参列してほしい友人知人の連絡先
・納骨の方法
・お墓を所有している場合には住所や霊園の連絡先など
お金について(その他の資産も含めて)
・預貯金の口座番号
・所有する有価証券の情報
・不動産に関する情報
・借金がある場合には、その内容
・クレジットカードの情報
デジタルデータの整理
60代・70代の方に比べて、若い30代の方はデジタルデータを所有している方が圧倒的に多いでしょう。
それも、パソコン、スマートフォン、クラウドだったり、さまざまなところにデータがバラバラに保存されているでしょう。
そうしたデータについて、どこに何のデータが保存され、どこにアクセスしたらデータにたどり着くのかというのを整理しておく必要があります。こういったデジタルの情報も、まずはエンディングノートにまとめて整理します。
SNS
30代の方ですと、大半の人がSNS(LINE、facebook、Twitter、Instagramなど)を利用していることでしょう。
使っているSNSのID、ログインパスワードなどは、自身にもしものことがあったときのため、まずはエンディングノートに書き留めてみましょう。
また、自分にもしものことがあった場合に、SNS上で知らせて欲しいか否かについて、ご家族に伝えておいても良いかもしれません。SNS上での友人にも亡くなったことを連絡することができるでしょう。
ID、パスワード関連
生活をしている中で、私たちはたくさんのIDやパスワードを使い分けていることでしょう。キャッシュカードやクレジットカードのパスワードはもちろん、それ以外にも、たSNSやネットショップなど、さまざまなものを利用する際にパスワードが必要です。
インターネット上で申し込んで有料サービスや定期購買・購読をしているものがある場合など、自身の死後に解約する際にパスワードが必要になるかもしれません。この際、
自身の持っているすべてのIDやパスワードを整理してみましょう。
銀行口座
エンディングノートに書くべき項目にも銀行口座の情報があります。しかし、30代の方であれば、ネットバンキングを利用している方も多数いらっしゃるでしょう。
この場合は、預貯金口座の番号だけでなく、ネットバンキングのIDやパスワードをエンディングノートに書いておきましょう。
人間関係の見直し
終活をするにあたって一度人間関係を見直ししてみましょう。
仕事やプライベートで、多くの交友関係を持っている方も多いことでしょう。ですが、家族はその交友関係を詳しく知らない場合があります。
もしものことがあった場合に誰に伝えて欲しいのかを、エンディングノートに書いておきましょう。
終活セミナー・イベントへの参加
今では終活セミナーやイベントが全国各地で開催されているので、一度参加されてみてはどうでしょうか。
エンディングノートが配布されたり、自分の年代からは縁遠いと思っていた葬儀やお墓の話を聞くことができて案外面白いかもしれませんよ。
また、親世代がちょうど終活を始める中心世代である60代・70代ではないでしょうか。終活について話すきっかけになるかもしれませんし、親子で終活イベントに参加してみも良いでしょう。
親と終活の話をすると、普段話すことのない親戚関係のことや菩提寺やお墓の話が出る可能性もあり、自身の終活の参考になることもあるでしょう。